【連載記事 事例 サウスウエスト航空】 航空業界の異端児#05 機内食が無い、ファーストクラスも無い

サウスウエスト航空のビジネスモデル研究 サウスウエスト航空

前回はサウスウエスト航空はコストを削減するためにチケットと搭乗券を廃止したということをお伝えしました。しかし、サウスウエスト航空のコスト削減策はこれだけに留まりません。一般的な航空会社では「あって当然」とされた機内サービスもサウスウエスト航空は無くしてしまいました。

機内食が無い

内山さん。内山さんは飛行機に乗るときに楽しみにしていることはありますか?

内山:「僕は機内で映画を見るのを楽しみにしていたりしますね」

岡崎:「俺はCAさんを見るのが楽しみ」

別に岡崎さんには聞いていません…。内山さんは他にはどうですか?

内山:「そうですね~。機内食も楽しみにしていますね。航空会社によって特色があったりしますから」

なるほど。そうなってくると内山さんがサウスウエスト航空に乗ると少し残念な気持ちになってしまうかもしれないですね。

内山:「え?何で??」

岡崎:「サウスウエスト航空には機内食というものが無いんだよ」

そうです。サウスウエスト航空には機内食というものが存在しません。厳密に言うとスナックは出ますが、一般的な航空会社で出されるような機内食は出されません。

内山:「どうして機内食を出さないんですか?」

岡崎:「機内食のサービスを提供するのって結構コストが掛かるんだよ。食費はもちろん機内で温めたりしないといけないから手間も掛かる」

それに食事を保管したり、温めたりする設備やスペースも必要になりますからね。だとしたら、機内食を提供するために使うスペースを座席にしてしまった方が良いとサウスウエスト航空は考えたようです。

ファーストクラスもビジネスクラスも無い

サウスウエスト航空には他にも無いものがあります。それがファーストクラスです。

内山:「ファーストクラスというのは『選ばれし者のみが利用できる』と言われているあの伝説の席のことですか?」

岡崎:「そう。ちなみに、ビジネスクラスも無いよ」

内山:「ファーストクラスやビジネスクラスが無いのもコスト削減のためですか?」

そうです。特別なサービスや座席を用意しなければいけないですからね。

内山:「だけど、ファーストクラスやビジネスクラスは高い運賃が取れるんだからそれなりに利益にはなりそうな気がするんですけど…」

会社のイメージの問題もあると思います。「安くて庶民的」といったイメージのサウスウエスト航空にファーストクラスがあるのもおかしな話ですからね。

こんなに簡素化してサービスは大丈夫なのか?

内山:「なるほど。だけど、すごく気になっていることがあるんですけど、サウスウエスト航空ってレシートをチケット代わりにしたり、搭乗券を使いまわしたり、機内食が無かったりしてサービスが凄く簡素化されているんですけど、それでサービスは大丈夫なんですか?安かろう悪かろうじゃないんですか??」

岡崎:「まあ、普通はそうなるわな…。だけど、そうじゃないのがサウスウエストの凄さ」

実は、これだけサービスを簡素化してもサウスウエスト航空の顧客満足度は凄く高いです。「また乗りたい!」という人が多いみたいです。その秘密は他社には無い特別な機内サービスにあります。