今回の記事では損益分岐点の計算方法について解説していきます。損益分岐点売上高を把握しておくことは適切な売上目標や計画を作る上で非常に重要ですので、是非この機会に学んでおきましょう。
損益分岐点売上高とは?
損益分岐点売上高とは損益がプラスマイナスゼロになる売上高のことです。例えば、損益分岐点売上高が100万円だったとすると、売上高が100万円を超えれば損益は「黒字」となりますし、100万円を下回れば損益は「赤字」です。
では、この損益分岐点売上高はどのような計算で求めればよいのでしょうか?以下で詳しく解説していきます。
損益分岐点売上高の計算式
損益分岐点売上高は次の公式で求められます。
損益分岐点売上高=固定費÷限界利益率
少しだけ難しいですね…。でも安心して下さい。ひとつずつ手順を踏んでいけば簡単に計算出来るようになります。
損益分岐点売上高を求めるための計算手順
それでは損益分岐点売上高を求めるための手順について解説していきます。
STEP1 固定費を計算する
まずは損益計算書から固定費の額を求めましょう。「固定費って何?」「どうやって計算するの?」という方はこちらの記事で解説していますので、まずはこちらを読んで下さい。

STEP2 限界利益率を計算する
固定費の額が分かったら次は限界利益率を計算しましょう。限界利益率についてはこちらの記事で解説していますので、計算が不安な方はこちらを参照してください。

STEP3 損益分岐点売上高を計算する
固定費と限界利益率が分かったら後は「損益分岐点売上高=固定費÷限界利益率」の公式に当てはめて割り算をすればOKです。
少し例を出すと…
固定費100万円、限界利益率40%の場合の損益分岐点売上高は100万円÷40%=250万円です。売上高が250万円を超えれば利益が出ます。
固定費200万円、限界利益率50%の場合は200万円÷50%=400万円が損益分岐点売上高です。売上高が400万円を超えれば利益が出るようになりますね。
ちなみに、売上高を平均売上単価で割れば損益分岐点に達するための売上数も算出出来ます。
損益分岐点が250万円、平均売上単価が1個1万円なら250個商品を販売した時点で損益分岐点に達して、251個目からは利益が出始めるということになります。
「固定費÷限界利益率」で損益分岐点売上高が求められる理由
以上が損益分岐点売上高の求め方ですが、どうして「固定費÷限界利益率」で損益分岐点売上高が計算出来るのでしょうか?ここから少々ややこしい話をしますが、損益分岐点売上高への理解を深めるために少しお付き合いください。
そもそも損益分岐点とは損益が0円になる点のことです。そして、どのような状態のときに損益が0円になるのかというと、固定費=限界利益となれば損益が0円になります。
そして、限界利益は売上高×限界利益率で求めることが出来ます。すると、固定費=限界利益という式は…
固定費=売上高×限界利益率
と表現することが出来ます。さらにこの式を変形すると…
売上高=固定費/限界利益率
となります。ここでの売上高とは損益分岐点売上高のことなので
損益分岐点売上高=固定費÷限界利益率となります。
いかがでしょうか?以上が「固定費÷限界利益率」で損益分岐点売上高が求められる理由です。このように公式の成り立ちを知っておくと理解も深まるので、頭の片隅に入れておいて下さい。
損益分岐点の計算は最初は少し戸惑いますが、2回~3回やってみれば慣れてきてすぐに出来るようになりますので、是非チャレンジしてみて下さい。

(Toyama Suguru)
中小企業診断士事務所 マスタープランズ・コンサルティング代表
中小企業診断士。経営コンサルタントとして中小企業の経営コンサルティングを行っています。また、企業や商工会議所などでセミナー・講演会活動も行っています。著書:「小さな会社はまず何をすればいいの?~新米社長岡崎の10の物語~」
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