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商売と「春夏秋冬」~経営を農業に例えてみる~

コラム
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商売と春夏秋冬

日本には四季があります。そして、農家さんは四季に合わせてやることが変わります。良い作物をたくさん収穫するために、春夏秋冬それぞれやるべきことがあります。商売にも「忙しい時期」「暇な時期」「新たなことを始める時期」「儲かる時期」など季節があります。ということは、商売においても農業と同じようにそれぞれの時期によって、やるべきことがあるはずです。

今回は、商売の時期ごとに我々はどんなことをするべきなのか「春夏秋冬」と「農業」に例えて書いていきたいと思います。

「春」~種蒔きの季節~

春はこれから作物を育てるためのスタートの季節です。農家さんはこの時期に種蒔きをします。

商売も同じです。「これから作物を収穫しよう(儲けよう)」と思ったらまずは種蒔きをしないといけません。楽しい季節です。ワクワクします。何事も「種蒔き」をしなかったら、何も実りません。常に「新しいことを始める時期」ということを決めて、種蒔きをしましょう。

「夏」~草刈りが大変~

春が終わると夏がきます。農家さんはこの季節が大変です。何をしないといけないか?「草刈り」です。これが大変です。でも、これをやらないと秋の収穫が上手く行きません。毎日毎日草は生えてくるので、忙しいですよ。でも「管理」は必要です。

商売も同じです。種を蒔いたからといって放っておいたらいけません。蒔きっぱなしにしておくと、作物が実を付ける前にダメになります。

きちんと順調に商売が育っているか?異常はないか?をきっちりフォローして「管理」をしないといけません。面倒です。大変です。直接この行為が利益を生むわけではありません。やらないならやらないで、何とかなりそうな気もします。でも、管理がきちんと出来ていないと、秋に大変な目にあいます。「こんなはずじゃなかった」「何でこんなことに」ってなります。どんなに暑くても(忙しくても)管理を怠ってはいけません。

「秋」~収穫の季節~

いよいよ秋がきました。収穫の季節です。春に種蒔きをしっかりした者、夏に草刈りを怠らなかった者はこの恩恵にあずかれます。頑張った結果が出ます。

当然、「やるべきことをやらなかった」場合は、収穫はありません。「今年は天候が…」と言い訳をしてもダメです。それで何かが変わる訳ではありません。「やるべきときに、やるべきことをやらなかった」奴が悪いのです。来年、この教訓を活かしましょう。


「冬」~土作りの季節~

秋の喜びも束の間…。冬が来ました。「やることないから…」と言ってサボると来年はありません。やるべきことはあります!!そして、この時期が農業において最も大切です。何をするか?

「土作り」です。つまり、「来年に向けての準備」です。

いくら春に良い種を蒔いても、土が良くなかったらダメです。秋の収穫量も減ります。全ては土次第です。寒いです。辛いです。先は長いです。でも、そんな中でも良い作物を育てる農家さんは畑に出ます。色々考えて工夫をします。やるべきことをちゃんとやります。すぐに成果は出ません。でも、それが「将来役に立つから」ということが分かっているからこの時期に頑張ります。

商売も同じです。「冬の時期」というのは必ずあります。それが1年周期で来るのか?10年周期なのか?3ヶ月周期なのか?それは分かりません。でも、「冬の時期」「上手く行かない時期」「儲からない時期」はあるはずです。

こんな時にどうするのか?「土作り」をしましょう。具体的には…

商売の新たな展開を考える(事業計画を考える)
商売が上手く回るような仕組みを作る(管理体制の構築、ビジネスモデルの構築)
人を育てる(人材教育、採用)

などです。

この時に、「もう少ししたらやろう」とか「今は大変な時期だから」とか考えると、いつまで経ってももやりません。
春になったらなったで…。「種蒔きしないと…」
夏になったら…。「今忙しいから」
秋は、収穫があることに浮かれて、そもそも「土作りをしないといけない」こと自体を忘れてしまいます。そして、冬が来たらまた同じことを考えて、ずーと先送りです。

先送りして何とかなっているならいいですが、もし、先送りしている間に天候不順があったらどうしますか?農業で台風が来たり、冷夏だったりするように、またリーマンショック級の経済危機が起こったり、震災などの自然災害が起こったらどうしますか?「土作り」が出来ていなかったら、被害は甚大になる可能性が高いですよ。

その時になって、「あのときこうしていれば…」とか「経済危機さえなければ…」と考えても、もう遅いです。(実際に私も色々な方に話を聞きますが、リーマンショック前から土作りが出来ていたような会社さんは相対的に被害が少ないように感じます)後悔したり、誰かのせいにしたりして状況が好転するのであればいいですが、実際はそうはなりません。

結局、『やるべきときに、やるべきことをやらなかった奴が悪い』ってなります。

土作りのやり方が分からなければ、調べればいいです。ネットで調べたり、本を読んだり、誰かに相談したり、やれることはあるはずです。お金が無いなら、お金が無い中でやれることはないのか考えるべきです。こういうことをすることも含めての「土作り」です。

とにかく、「暇なとき」とか「厳しいとき」こそ本当にやるべきことがあるはずです。

と、まあ、こんな感じで商売の時期を春夏秋冬に例えてみました。(一番言いたかったのは、「冬」の話なんですけどね…)