【連載記事 日清食品】日清のふざけたCMについて少し真剣に考えてみた#03 ~日清のCMは何がしたいのか?~

日清のCMの事例研究 日清食品編

前回は日清の特徴的なCMの歴史を振り返ってみました。今回は日清がなぜあのような変わったCMを作るのかを考えてみたいと思います。

日清の変わったCMの目的

さて、今週ですがなぜ日清が変わったCMを作ってくるのか、その狙いについて考えていこうと思います。

岡崎さんはなぜ日清が変わったCMを作ってくると思いますか?

岡崎:「そりゃ、注目を集めたいからだろ?」

そうですね。私もそう思っています。CMというのは15秒~30秒くらいの短い時間の中でいかにして視聴者の印象に残るかということが重要です。CMというのはただ見られるだけでなく、相手の印象に残らなければ意味がないですからね。インパクトのあるCMを流して、一瞬でも注意を引いて「何だこれ?」と思わせたら日清の勝ちです。

無難なCMよりも印象に残るCMを

内山さんに質問ですが、売れる商品と売れない商品の一番の違いって何だと思いますか?

内山:「うーん。その商品の質とかですかね?」

確かに商品のクオリティは大切ですね。ですが、クオリティが良ければそれだけで売れますかね?世の中には質は良いのに売れてない商品もたくさんありますよね?日清さんには失礼ですが、私はカップヌードルよりも特徴があって、おいしいカップラーメンは結構あると思っています。だけど、それらよりもカップヌードルが売れているのは何ででしょう?

岡崎:「知名度があるからだろ?」

そうです。売れる商品と売れない商品の一番の違いは知名度です。特にインスタント食品のように購買の意思決定に時間を掛けないものは知名度の有無が大きく影響します。では、知名度を上げるためには何をすれば良いでしょうか?

内山:「注目を集める」

その通りです。知名度を上げるためには、世間の注目を集めて商品や会社の名前を知ってもらうことが大切です。しかし、日々膨大な量のCMが流れている中で、世間の注目を集めて印象に残るのは大変です。無難なものでは他に埋もれてしまって印象に残りません。他のインスタント食品のCMで印象に残っているCMはありますか?

日清のCMは好き嫌いが分かれていて、「面白い」と好印象を持っている人もいる一方で、「うざい」「気持ち悪い」「やりすぎ」など悪い印象を持っている人もいます。時には炎上もします。しかし、それならそれで良いと思います。なぜなら、「嫌い」という感情を持たれるということや、炎上するということは見た人の印象に残っているということだからです。

かの有名なマザー・テレサの有名な言葉に「愛の反対は無関心」という言葉がありますが、日清にとって一番怖いのはCMが嫌われたり、炎上したりすることよりも、CMに関心を持ってもらえないということ、そして、その結果自社の商品の知名度が下がることだと思います。

岡崎:「確かに、CMに関心を持ってもらえなくなったら今の日清の地位も危うくなってくるな」

日清への信頼が無茶なCMを可能にする

日清は人に嫌われることや炎上することを恐れず、尖ったCMを次々と流して知名度を維持するという戦略を取っているわけですが、この戦略は日清だからこそ出来るとも言えます。

内山:「なぜですか?」

なぜなら、日清には何十年も培った消費者からの圧倒的な信頼があるからです。「CMはめちゃくちゃでも商品はしっかりしている」という信頼があるから、みんな何だかんだ言いながら許してくれるのです。もし、日清が本当におかしな会社だったらこんなことは出来ません。

岡崎:「おかしなCM流したら、途端にガチのクレームの嵐になって信頼がガタ落ちになるな」

そうです。インスタント食品業界の王者として盤石な基盤があるからこそ、ここまで思い切ったことが出来るのです。そういう意味では日清のふざけたCMというのは日清の基盤の強さを測るためのバロメーターなのかもしれないですね。

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けいなび